私たち臨床工学技士は医師の指示のもとに生命維持管理装置の操作および医療機器(ME機器)の保守点検を行う職種で、医学と工学の両面を兼ね備えた国家資格です。医師・看護師や各診療部門と連携を図り、「より高度で安全な医療」の遂行に努めています。
私たちが扱っている生命維持管理装置は、患者の生命を直接的に左右させる装置です。その操作には豊富な知識と高度な技術が必要です。また輸液ポンプやシリンジポンプ等の医療機器です。定期的な点検だけでなく、微細な異音を感じ取る真摯な感性が必要です。
高度で安全な医療が提供できる様に、関係各種の学会に積極的に参加して新しい情報を吸収して日々研鑽しています。
当病院の臨床工学科は2020年度、常勤10名の体制で運営しております。
業務場所は大きく分けて手術室、ICU、透析室、病棟です。手術室では人工心肺業務や医療機器の管理運用、ICUでは血液浄化や人工呼吸器の管理、透析室では血液透析や顆粒球吸着、病棟では各種医療機器の管理や出張透析などを主な仕事としております。
臨床工学技士が有する資格は体外循環技術認定士4名、透析技術認定士4名、医療安全管理者認定1名、呼吸療法認定士2名、医療ガス保安管理技術者1名、群馬DMAT隊員1名、血管診療技師1名、第2種電気工事士1名です。
今後は院内医療機器の一元管理、医療安全のいっそうの推進、院内業務の拡充に向けて努力します。
臨床工学科長(副院長兼麻酔科部長) 富田 行成